コメダ珈琲 三軒茶屋店 [お店]
十代のころ名古屋の今では全国的に有名な天むすなるものをはじめて見たとき「なんだこりゃ!」とびっくりしたのを憶えています。
三角形の頂点の角からてんぷらのエビの尻尾が飛び出していました。
衝撃でした。
名古屋はほかにきしめんも有名ですし、あんかけスパとか、あと喫茶店のモーニングのサービスがすごいことも結構知られているところです。
モーニングのコーヒーにトーストが付いていたり、そのトーストに小倉あんつけて食べたり。
僕は村上龍が司会をやっている「カンブリア宮殿」という番組を観ています。
いろんな企業の社長が出てくる番組です。
ちょっと前、その番組に名古屋の喫茶店チェーン「コメダ珈琲」の社長が出演していました。
今は名古屋から全国に展開しているらしいです。
調べてみると三軒茶屋にもあったんですね、「コメダ珈琲」。
それで行ってみたんです。
モーニングサービス。
11時までコーヒーにトーストとゆで卵無料サービス。
「ん?」
どんなんでしょ。
昔、お客さんと話をしていてこんなことを言った事があります。
「あの、喫茶店てのは350円や400円で1時間も2時間も粘られてクーラーガンガンかけて電気代使って儲けってでるんですかね?」
するとお客さん
「お前ね、喫茶店は普通の飲食店と利益の出し方違うんだよ。喫茶店独特の経営方法があるんだよ」
そう言ってそれ以上細かいことは教えてくれませんがそれがいつも気にかかってました。
また別の時いろいろな物の原価の話になりまして
「よう、マクドナルドのコーヒーの原価知ってっかよ」
とお客さん。
「さあ、10円か20円ですか?」
僕。
「違うよ。3円だか5円だかそんなもんだよ。要するにコーヒー代よりかあの紙コップだとかフタだとか、そっちの代金のようなもんだよ」
ほう、そういうことですか。
なんとなく喫茶店の仕組みの隅っこがめくれて見えたような気がしました。
喫茶店のコーヒーの原価がマクドナルドほど低いとは思いませんが、あるレベルの豆をできるだけ安く仕入れるということは経営者の苦労するところだと思います。
われわれ鮨屋はお鮨を食べに来てくれたお客様にサービスとしてお茶やガリを出します。
それはお鮨を食べてくれるからです。
先日テレビで有料喫煙所(使用料50円)の取材をしていましたが、極端に言うと経営者側からすると喫茶店は場所代、椅子代として料金を頂戴するという考え方なのではないでしょうか。
ですからコーヒーの原価はできるだけ下げる。
そう考えるとドトールコーヒーのように180円でコーヒーを提供しようと思うと椅子の数を増やさなければなりません。
店内を広々とって大きな椅子で数も少なければコーヒーは400円になります。
コーヒー付きの椅子のすわり賃。
そこでケーキやパンを食べてもらえると利益がどんどん出てきます。
これは別料金のサラダ、200円。
そんなふうにしてみるとこれはトースト半分とゆで卵にコーヒーが付いてきますというようにみることもできます。
400円。
店内は明るく広々していて心地よい空間です。
ひとりのお客さんが多く、それぞれ本を読んだり書き物をしたり。
やはりこういう心地よさがいいのでしょう。
帰り道モスバーガーの前を通るとモーニングメニューの垂れ幕。
これは純粋にハンバーガーにコーヒーがサービスされるというメニュー。
やはり自分の好きなコーヒー、空間、そして値段とのかねあいで人はその喫茶店に行くのでしょう。
コーヒーにゆで卵とトースト・・・
最近は分からないけど、昔むかし、まだ今みたいなドトールとかスタバとかじゃなくて
喫茶店が街中にあった頃、そういう喫茶店でモーニングセットってありましたよね?
いくらだったか、とにかくとても安くて、基本はコーヒーにゆで卵、トースト。
この頃は喫茶店って減りましたよね。ファーストフードやカフェばかりで安くていいんだけどね。
でも少し前に新宿のルノアールに入った時は、ゆったりした椅子に、頼んでも居ないのに熱いお茶まで出てきて・・・たまにはいいなぁ~って思いました。
ホント、大将の言うようにゆったりしたスペースでのんびり代金なんでしょうね((´∀`*))
by mayu (2012-11-07 23:08)