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しゃもじ 宮島 [道具]

我々鮨屋はしゃもじのことを「宮島」と呼びます。

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広島の宮島はしゃもじで有名ですから・・・




先日行きつけの居酒屋さんのおかあさんが、席に着くなりいきなり

「これ、使ってみなよ。いいから。あたし、あんまり勝手がいいから十本買って田舎に送っちゃったよ」

といいながら僕の鼻先に差し出しました。

このしゃもじ。

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われわれが仕事で使っているのはこの木の大きなしゃもじですが、普段の食事のご飯をよそるしゃもじはよくあるプラスチックのしゃもじです。

あまり勝手について気にとめたこともありません。

いただいたしゃもじ。

主婦暦五十有余年の方が薦めるしゃもじ。

どのようなものかと、使ってみました。

ほう、おかあさんが感激するのわかりました。

まず、縁が薄いので炊いた米の中にスッと入っていきます。

そしてもちろん米がつかない。

これが、同じように三膳ほどご飯をよそった後のしゃもじ。

今までのものは米がついているのに「感激もの」のしゃもじにはまったく着いていません。

IMG_3512.JPG

ほう。

面白いですね。

背中にも突起があって置いても米がつかない。

IMG_3518.JPG

なるほど。

毎日使うものがことのほか快適だとそれだけで気分ていいものなんですね。

十本買う気持ち・・・

すこーし、わかりました。


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方丈安穏

我々が使う仏具に、“引金(いんきん)”というものがあります。
手に持って鳴らす鈴です。
これ、床に置くと、鈴の部分が思いから、
鳴らした後なんかだと、音が消えちゃうんですよ。
柄の部分を手で押さえたまま所作を続ければ良いんですけど、
最近改良されて、柄の部分を重くして、床に置いても、
鈴が付かないようなものが作られたそうです。

このしゃもじ見てて、ふと思い出しました。


by 方丈安穏 (2012-12-27 21:11) 

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